自保ジャーナル　No.2100 2021.12.23

①44歳女子主張の労災9級認定脳脊髄液漏出症は厚労省研究班基準及びICHD-3の診断基準を満たさない等から否認し、頭痛等の14級9号後遺障害を認定した ②34歳男子の自賠責10級10号認定の右肩関節機能障害は行動調査の結果から可動域制限は認められないと否認し後遺障害の残存も否認した ③52歳男子の16年前のむち打ちでの自賠責14級頸部痛等は一般的な残存期間3～5年等から本件事故時には消失していたと認め本件事故による併合14級後遺障害の残存を認定した ④多数の交通事故歴及び自賠責保険金受領歴を有する54歳男子X主張の本件事故による頸部･右肩挫傷は供述内容の変遷や車両の客観的損傷内容との整合性から信用等できずXの受傷を否認した ⑤店舗駐車場内で停車中に後退してきた被告乗用車に逆突された51歳男子原告主張の14級9号頸椎痛等は衝突は軽微であり、症状は自覚症状のみで他覚的所見は存在しない等から本件事故による受傷を否認した ⑥自動二輪車で走行中に車線変更タクシーに衝突され転倒した男子原告主張の14級9号頸部及び腰部の神経症状は他覚的な裏付けなく自覚症状にも疑義があると後遺障害の残存を否認した ⑦停車中に追突された73歳男子喫茶店経営者の通院中の代替労働力の必要性を認め、パート従業員の時給を基礎に整形外科通院の2時間30日分と接骨院通院の1.5時間63日分の休業損害を認定した ⑧右鎖骨骨折、右肩関節拘縮を負い10級右肩関節機能障害の残存は治療に対する41歳女子の通常以上に慎重かつ消極的な姿勢が影響している等とし2割の素因減額を適用した ⑨夜間青信号交差点で対向右折被告乗用車に衝突された無灯火･速度超過でスマホ通話中の直進A自動二輪車の過失を25%と認定した ⑩信号交差点で速度超過の対向直進Y乗用車に衝突された右折X乗用車はY車を確認しながら時速40㌔㍍で右折したとし無免許を過失に考慮せず8割の過失を認定した ⑪車線変更してきた被告乗用車との衝突を避け左側壁に接触した原告外国製乗用車の修理費用等1,191万円余の請求は左後輪以外のタイヤ及びタイヤホイールの交換の必要性は認められないと修理費用62万円余を認定した