• 著者(株)自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2101 2022.1.13

①右大腿切断等から併合1級後遺障害を残し施設に入所する65歳男子の将来介護費を日額1万1,570円で平均余命まで認め、糖尿病による素因減額を15%と認定し休業損害及び後遺障害逸失利益への適用は否認した ②停車中に追突された61歳女子主張の本件事故による既往の脊柱側弯症の悪化を否認し12級13号腰痛の残存も否認して自賠責同様14級9号頸部痛を認定した ③40歳代女子主張の脳脊髄液減少症は画像診断基準に該当する画像所見の指摘なく、髄液圧等の検査結果も低髄液圧症の「疑」所見に該当しないと発症を否認し、頸部痛及び頭痛の14級9号後遺障害を認定した ④自賠責12級14号顔面醜状等併合11級を残す19歳女子接客業の後遺障害逸失利益を就労に具体的な影響を与える等からセンサス女子全年齢平均を基礎収入に67歳まで20%の労働能力喪失で認定した ⑤自賠責11級7号脊柱変形障害を残す74歳男子は本件事故前から腰部脊柱管狭窄症や腰椎すべり症に伴う腰痛を訴え整形外科に通院していた等から14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した ⑥14級9号頸部痛を残す従業員4名の51歳男子原告会社代表取締役の後遺障害逸失利益を役員報酬の8割を基礎収入に67歳まで5%の労働能力喪失で認め、経済的に同一であったとは認められないと原告会社の営業損害を否認した ⑦乗用車で駐車中の31歳女子が軽微衝突された第1事故及び約1年4ヶ月後の第2事故による受傷を認め、各衝突の衝撃が大きいものとは到底考えられないと後遺障害の残存を否認した ⑧空調設備の取付工事等を行う1人親方の48歳男子Xの基礎収入をX主張のセンサス男性同年齢平均を否認し、年収240万円程度と認め休業損害を認定した ⑨警告措置も講じないまま駐停車禁止の地下トンネル内に駐車中の被告大型貨物車に追突したA自動二輪車の過失を45%と認定した ⑩運転代行随伴車両の助手席同乗中に自損事故で死亡した64歳男子Aはシートベルトを装着していれば損害がより軽微にとどまったとは認められないとAの過失を否認し、相続人Xらが受領した共済死亡給付金は損益相殺の対象にはならないとした ⑪X会社がY会社に提供した代車の本件事故と相当因果関係のある期間はX会社が代車返還を求める意思を明確にした日までとし、以降の代車利用は因果関係が認められないとX会社の不当利得返還請求を認容した ⑫84歳女子Xが所有し子のZと同居する本件建物の全焼は生計を一にするZが共済金を支払わせることを目的に発生させたとZらの故意放火を認定し、本件約款の「重大事由による共済契約の解除」を適用して請求を棄却した

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