モンゴル族の英雄チンギス・カハンの一代記として名高い『元朝秘史』はさまざまな伝説のロマンに満ち溢れ、多くの人たちを魅了し続けてきた。「蒼き狼」と「白黄色の牝鹿」の族祖伝説に始まり、若きテムヂンの艱難と戦いの日々が美しい韻文を交えて綴られる。