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  • 著者渕上サトリーノ 上杉忠弘
  • 出版社講談社
  • ISBN9784061332881
  • 発行2016年5月

ねこの看護師ラディ

ある日、シェルターに黒い子猫が運び込まれてきました。重い病気で、全身の毛も抜けていました。それでも、小さな体で一生懸命生きようとして、数ヶ月後、奇跡的に回復したのです。あるとき、シェルターに大けがをした犬がやってきました。黒猫は、ベッドに苦しそうに横たわる犬をじっと見ていましたが、そっと近づいて、ぴったりと寄りそい、体をなでつけはじめました。それが、猫が看護師として働きはじめた最初でした。
 ポーランドの動物保護シェルターで暮らすある黒猫の、実際にあったお話を絵本にしました。
 ある日、シェルターに黒い子猫が運び込まれてきました。重い病気で、全身の毛も抜けていました。
「せめて少しでも楽に死なせてあげよう」スタッフたちはみんなそう思ったほどでした。
 それでも、小さな体で一生懸命生きようとして、数ヶ月後、奇跡的に回復したのです。
 あるとき、シェルターに今度は車にはねられ大けがをした犬がやってきました。
 黒猫は、ベッドに苦しそうに横たわる犬をじっと見ていましたが、そっと近づいて、犬にぴったりと寄りそって、体をなでつけはじめました。
 大きな犬を怖がる気配はまったくありません。
 いつしか、ふるえていた犬は落ち着いて、静かに眠りはじめました。
 それが、猫が看護師として働きはじめた最初でした--。
 看護ねこ・ラディのけなげな姿に、絵本を読む人も元気づけられます。
 映画「ベイマックス」のコンセプトアートを手がけた上杉忠弘のイラストによる美しい絵本です。

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