暗闇の対話が開かせてくれる新しい目
東京・外苑前に、大変話題のエンターテインメント空間があります。
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。何時間いても目が慣れることのない純度100%の暗闇。そこに、8人のグループで入っていきます。その中にはたくさんの仕掛けがあって、およそ90分、楽しく過ごすという、他に類を見ない空間です。
グループにはアテンドと呼ばれる暗闇のスペシャリストがつき、暗闇の中を案内してくれます。このアテンド、実は、視覚障害者なのです。彼らにとっては、暗闇は普段と同じ環境。視覚を奪われて戸惑う参加者を、楽しいだけではなく、たくさんの気づきへと導く存在です。
最近では、日本を代表する大企業の多くが、こぞって研修プログラムとして活用し、多くの成果を上げています。一般体験とあわせ、すでに16万人が体験。体験者の多くが、フェイスブックやリピートなど、何らかの形で関わりを持とうとしています。もっというと、社会が彼ら、あるいは体験を必要としているのです。
内閣官房「国土強靱化 民間の取組事例集」にも取り上げられるほどの魅力を伝えます。
【編集担当からのおすすめ情報】
DIDを体験すると、今まで気づかなかったものに気づくことができます。
暗闇の中では、社会的な地位や肩書き、容姿、名前も役に立ちません。年齢や性別を超えて、フラットな立場で接することができるのです。
すると、見えてくるものがあります。それは、ひとによってさまざま。悟りの境地のような心境になる人もいれば、理由もなく涙があふれる人など。
その秘密は一体どこにあるのでしょう。それは、暗闇を案内する「アテンド」の個性にこそあるのです。福祉という範疇ではなく、エンターテインメント空間の創出を担う彼らを通して、今、どうして社会が彼らを求めるのか。その秘密を探り、まだ体験していない人には疑似体験を、すでに体験した人には追体験となるような内容です。