私は奥歯や、わたくし率はぱんぱんで奥歯にとじこめられておる!!著者第1小説集芥川賞候補、坪内逍遙大賞奨励賞人はいったい体のどこで考えているのか。それは脳、ではなく歯――人並みはずれて健康な奥歯、であると決めた<わたし>は、歯科助手に転職し、恋人の青木を想い、まだ見ぬ我が子にむけ日記を綴る。哲学的テーマをリズミカルな独創的文体で描き、芥川賞候補となった表題作ほか1編を収録。著者初の小説集。