日本百名山に選ばれ、花の山として知られる伊吹山は、昔から「登りやすく都に近く、しかも多くの薬草に恵まれた山」として知られ、多くの本草学者に注目され、牧野富太郎も頻繁に調査している。伊吹山の植物の大切さを痛感した伊吹山ネーチャーネットワークでは、2008年より毎年重要植物のモニタリングを実施する中で、それぞれの個体数や分布状況、その植生環境を細かに記録するとともに、生体的特徴を捉えた写真を撮影してきた。これら調査データは保全活動に有効に働いている。調査事業の集大成として本書刊行。