「ひょっこりひょうたん島」「吉里吉里人」「父と暮らせば」などで知られる井上ひさしは、芝居、小説、随筆、コント集など多彩な創作活動を続け、多くの人に笑いと生きる力を与えました。その創作の核には、自身の生い立ちから自律に到る道のりを通して生涯考え続けた、言葉の力、一人ひとりの幸福、笑いの力への信頼がありました。父親からのバトンを受け継ぐ思いで75年の生涯を駆けぬけた井上ひさしの作品をひもとき、次世代へ大事なメッセージを探ります。