• Author(株)自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2106 2022.3.24

①47歳女子の自賠責3級3号認定高次脳機能障害は意思疎通能力が「相当程度喪失」に止まるものか否かは疑問であると3級と5級の間と認定し89%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認め、日額3,000円で将来介護費を認定した ②自賠責9級16号顔面醜状及び同14級9号めまい等併合9級後遺障害を残す40歳代男子会社員主張の労災認定の嗅覚障害及び味覚障害を否認し、醜状痕による労働能力の喪失は認められないと5年間5%の労働能力喪失で逸失利益を認定した ③50歳代女子家事従事者の自賠責非該当の頸椎捻挫及び腰椎捻挫等を14級認定しセンサス女性全年齢平均を基礎収入に5年間5%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認めた ④追突された運転者及び同乗者主張の14級9号頸部痛及び腰痛等は異常所見認められず月1回の受診も対症療法のみの治療から自賠責同様に後遺障害の残存を否認した ⑤乗用車で停車中に後続被告貨物車に右サイドミラーを接触され頸椎椎間板ヘルニア、外傷性頸部症候群等の傷害を負ったとする男子原告に加わった外力は軽微であった等から本件事故による受傷を否認した ⑥自賠責14級9号右膝痛を残す原告会社代表取締役の企業損害としての休業損害の請求は残高試算表の各記載の正確性には疑問の余地があり信用できないと原告会社の損害の発生を否認した ⑦駐車場内で停車中に後退被告乗用車に衝突された原告乗用車の衝撃は車内の人間を受傷させる危険性の大きいものと認められないと運転者、同乗者の受傷を否認した ⑧片側1車線道路の対向車線から停止路線バスを追越して進入してきた被告乗用車との衝突を避けようと転倒した原告自動二輪車に過失は認めらないと被告車の一方的過失を認定した ⑨左方路から直前右折した被告乗用車に衝突された優先道路走行の速度超過A自動二輪車は制限速度50㌔㍍で走行しても衝突を避けられないとの実験データ等からA二輪車の過失を否認した ⑩青信号交差点内で右折のため停止中に対向右折車線から直進してきた被告乗用車に衝突された原告乗用車に本件事故を回避することは困難であったと原告車の過失を否認した ⑪第1車線から第3車線に車線変更中の原告乗用車と第2車線走行中の被告大型特殊自動車の衝突は原告車の不適切な車線変更に起因するものとして被告車の過失を否認した ⑫横断歩道上で対向右折被告貨物車に衝突された青信号横断原告自転車は左右の安全を確認すべき注意義務を怠ったと5%の過失を認定した ⑬追突されたリース車両の全損によるリース契約解除金相当額は時価額に限り賠償を受けることができるとし、時価を超えるリース契約解除金を加害者が支払わなければならない理由はないと否認した ⑭不正請求が含まれることを認識しながらのY接骨院の甲損保に対する水増し請求は故意による不法行為に当たるとし、甲損保がY接骨院に支払った施術費全額を損害と認定した

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