昭和十年代、軍港として栄える横須賀市。海の見える『按針塚』が、近所のわんぱくたちのあそび場だ。めんこ、たこあげ、一銭飛行機、こままわし……、 こんなにいそがしいと、勉強なんてするひまがない!夏休み、ついに少年たちは「人がのれる飛行機をつくる」という秘密の計画にとりかかった──。知恵を出しあい、協力し、夢中になって遊ぶ……、そんなわんぱくたちの姿をファンタジーの名手・佐藤さとるが、自身の少年時代をもとに描いた、自伝的作品。