• Author(株)自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2107 2022.4.14

1.15歳男子の紛争処理機構認定の5級2号高次脳機能障害は重度の意識障害認められず発生を強く疑う画像所見はなく事故後から人格変化の症状が出現したとは認められないと否認し自賠責同様12級13号後遺障害を認定した 2.頸髄損傷から自賠責3級3号認定の軽度四肢麻痺を残す62歳男子は自ら車の運転や洗車を行う他、防犯カメラの映像や行動確認調査の結果等から四肢に軽度麻痺は認められないと否認し12級13号両上下肢痛等を認定した 3.36歳女子主張の脳脊髄液漏出症の発症は画像所見等による脳脊髄液の漏出は認められない等から発症を否認し後遺障害の残存も否認した 4.自賠責11級7号脊柱変形障害を残す19歳女子大学生の後遺障害逸失利益をセンサス女性大学大学院卒全年齢平均を基礎収入に67歳まで45年間20%の労働能力喪失で認定した 5.43歳女子主張の12級13号左上肢のしびれ等は外傷性頸椎椎間板ヘルニアの受傷は認められず将来においても回復が困難な障害が残存したとは認められないと後遺障害の残存も否認した 6.停車中に追突された40歳代女子主張の12級13号右股関節痛及び12級7号右股関節機能障害は事故約2ヶ月経過後に右股関節痛の訴え等から右股関節唇損傷を否認し後遺障害の残存も否認した 7.47歳男子主張の外傷性頸椎椎間板ヘルニア等は経年性の可能性も否定できず、本件事故約3ヶ月後には海外出張に行くことができている等からも後遺障害の残存を否認した 8.女子原告主張の12級13号頸部痛等は画像上の異常所見が認め難く、椎間板ヘルニアの既往がある等から本件事故による後遺障害の残存を否認し、1割の素因減額を適用した 9.駐車場内を歩行中に被告乗用車に右足を轢過され後方に仰け反る動作により右足捻挫、頸椎捻挫等の傷害を負ったとする男子原告の供述は信用できないと受傷を否認し請求を棄却した 10.右カーブ道路で左方路外から後退進入してきたY乗用車との衝突を避け減速せず右に進路変更して対向Z原付自転車と衝突したW乗用車は危険な回避行動をとったと8割の過失を認定した 11.信号交差点内を黄色信号で微速前進し右矢印信号で大回り右折した対向被告大型貨物車との非接触事故で赤信号で進入した直進原告中型貨物車の一方的過失を認定した 12.79歳男子原告自転車と並進36歳女子被告自転車との接触は双方が側方間隔を十分保たなかったために接触したと認め、原告が高齢者で社会的に保護すべきという観点等から原告自転車の過失を4割と認定した 13.X乗用車が分岐点の分離帯端に衝突し大破は正常な運転能力を有する自動車運転者には通常考えられない過誤による事故でありXは事故当時社会通念上酒気を帯びている状態であったとして保険金請求を棄却した 14.保険契約締結当時は居住していたが火災発生時は施錠機能を有しない空き家になっていたことから本件建物は「建物の使用目的を変更し、居住用ではなくなった」として乙損保は本件保険契約を解除できると約款免責を認めた

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