1972年6月8日、ベトナム戦争末期に撮られた一枚の写真は、戦争の残酷さを余すところなく伝え、世界中に衝撃を与えた。
その写真から50年、写真の「主役」となった少女のその後の波瀾万丈の半生を描いた感動のノンフィクション。
大火傷からの奇跡の生還ー肉体的にも精神的にも苦痛の日々ーベトナム政府に「発見」され、監視下のもとプロパカンダの「道具」とされた日々ーボートピープルへ挑戦ー宗教をめぐる母親との対立ーはじめての西側への旅ーキューバへの留学と結婚ー必死の亡命ーそして寛容を訴える旅へ
戦争とは?
国家と個人の関係とは?
自由とは?
家族との絆とは?
主人公キム・フックの物語は、いまの私たちにも多くの問いかけに満ちている。