“庶民宰相”として名を馳せ、ロッキード事件で逮捕されるも、死してなお注目を集める田中角栄。1972(昭和47)年6月に「日本列島改造論」を発表し、2022(令和4)年で50年を迎える。記念すべき年となる今年、交通事業をはじめとした多岐にわたる改革案を示し、是非が問われてきた「日本列島改造論」の、なかでも鉄道政策について再考する。角栄が訴え続けた地方ローカル線の再評価や、高速新幹線ネットワークの拡充など内容を振り返り、現在の鉄道政策に与えた光と影を浮き彫りにする。