全国のドライブインに通い、店主が語る店や人生の話にじっくり耳を傾ける――手間と時間をかけた取材が結実した傑作ノンフィクション。解説 田中美穂
ロードサイドの風景から、
戦後のあゆみが見えてくる
全国各地に足を運び、店主の話をじっくり聞く。
人生と時代を記録する、傑作ノンフィクション!
道路沿いにひっそりと佇み、食事を提供するドライブイン。それは道路建設に沸き、クルマや観光旅行が普及した昭和に隆盛し、現在は徐々に消えつつある。そんな全国各地のドライブインに通い、店主の話にじっくり耳を傾けると、人の歴史、店の歴史、日本の戦後史が見えてくる──。足を使い、時間をかけた取材が見事に結実した、傑作ノンフィクション。
解説 田中美穂
【目次】
まえがき
プロローグ
酪農とドライブインの町――直別・ミッキーハウスドライブイン
Ⅰ ハイウェイ時代
かつてハイウェイ時代があった――阿蘇・城山ドライブイン
東海道はドライブイン銀座――掛川・小泉屋
クルマで巡る遍路道――高知・ドライブイン27
千日道路の今――奈良・山添ドライブイン
Ⅱ アメリカの輝き
一九六六年のピザハウス――かつて都心にドライブインがあった
グッド・オールディーズ――平塚・ペッパーズドライブイン
オレンジ色の輝き――エイアンドダブリュ沖縄株式会社
沖縄で感じるハワイ――本部町・ドライブインレストランハワイ
Ⅲ 花盛りの思い出
観光バスはどこまでも――能登・ロードパーク女の浦
レトロなオートレストラン――群馬・ドライブイン七輿
トラック野郎のオアシス――福島・二本松バイパスドライブイン
ドライブインのマドンナ――千葉・なぎさドライブイン
Ⅳ 移りゆく時代に
きたぐにの冬――青森・わかばドライブイン
目的地はドライブイン――栃木・大川戸ドライブイン
一本列島の夢――児島・ラ・レインボー
採掘のあとに――筑豊・ドライブインかわら
Ⅴ 店を続けること
霧に包まれた道――津山・ドライブインつぼい
雪に覆われた道――南魚沼・石打ドライブイン
海辺――岩手・レストハウスうしお
川辺――小山・ドライブイン扶桑
エピローグ
戦後――鹿児島・ドライブイン薩摩隼人
あとがき
令和とドライブイン――文庫版あとがき
解説 不思議な静けさ 田中美穂