1970年代初頭からの国によるコミュニティ政策とは何だったのか。そして、いまなお「無縁社会」化が語られるのはなぜか。コミュニティの自主性が強調されるあまり、その制度的な支援のあり方が、十分に検討されてこなかったのではないか。本書は、コミュニティ政策学会が総力をあげて、従来の地域自治の蓄積をふまえた「施策」の展開過程を検証し、自治体内分権と地域自治へ向けてのコミュニティ政策のあり方を追求した、今日まさに必須の研究である。