早期受診&治療で「回復する病気」へ。10代後半から30代に発症しやすく、決して珍しくはないこの病気の最新知見から明かす。受診のしかた、治療のプロセスからリハビリ、再発防止のヒントまで、早期回復への処方箋
【早期受診&治療で「回復する病気」へ。
家族は「あれ?」おかしいな、のサインを見逃さない!】
疫学調査によれば、障害に約30%の人がなんらかの精神疾患に罹患するとされ、そのうちの75%が25歳前後に発症。統合失調症も思春期から青年期に発症することが多く、生涯で約120人に1人がかかるまれではない精神疾患である。
決して珍しくはないこの病気だが、正しい知識がないために、受診が遅れ、悪化させてしまったり、治療や薬の中断をもたらし、再発を呼び起こしたり……。病気を正しく理解し、スティグマ(偏見)にとらわれず、怖がらずに治療を受け続けること。また、家族が落ち着いた気持ちで寄り添っていくことの大切さを説く。
受診のしかたから、治療のプロセス、リハビリ、日常生活の送り方、再発防止のヒントまで、最新知見から明かす早期回復への処方箋。
【この病気を理解し、
落ち着いた気持ちで寄り添っていく】
「統合失調症になったのは自分たちのせいだ」と落ち込んだり、
「かわいそうだからなんでも手伝ってあげる」と心配して世話を焼きすぎたり、
「そんな病気になるお前が悪い」と怒りをぶつけたり……。
感情をあらわにするのは、本人に多大なストレスを与え、回復の妨げになります。
過干渉でも放っておくのでもなく、つかずはなれずの距離感で冷静に見守ること。
家族が本人の味方でいるためのヒント