• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2111

①脊髄損傷等から手指巧緻運動障害及び歩行障害等の自賠責2級1号を残す男子原告は無改造の一般車両を運転して重量物である電動車椅子を自ら積み降ろし等からも本件事故による頸髄損傷を否認し後遺障害の残存も否認した ②信号待ち停止中に被告乗用車に低速で追突された50歳男子主張の12級13号左手母指痛は本件事故による左手関節亜脱臼及び左手母指MP関節不安定症の発症は認められないと否認し14級9号後遺障害を認定した ③自賠責併合14級後遺障害を残す66歳男子2社の代表取締役には本件事故による実際の減収は認められないと休業損害の発生を否認した ④約5ヶ月前の前件事故で後遺障害診断を受けている30歳男子主張の14級9号右頸部から右肩痛の症状は前件事故での後遺障害の可能性が相当にあると本件事故による後遺障害の残存を否認した ⑤信号待ち停車中に追突された38歳男子及び29歳女子の整骨院での治療は医師の指示に基づくものではなく、医師は明確に反対していた等から本件事故と整骨院治療費及び通院交通費との因果関係を否認した ⑥高速道路料金所通過後の合流部分で合図せず右方に進路変更してZ大型貨物車と接触した衝撃で左方走行のV大型貨物車と接触したX乗用車の過失を6割と認定した ⑦駐車場内の丁字路で右折禁止の突き当たり路から右折進入してきた被告乗用車に出合頭衝突された直進路進行の原告乗用車には徐行の標示違反があったと35%の過失を認定した ⑧歩道を歩行中に台風の強風にあおられ車道に転倒しY運転の路線バスの後輪に右上肢を轢過された60歳代主婦には過失が認められYには過失が認められないことから被告市の使用者責任及び運行供用者責任を否認した ⑨WがY所有の乗用車を翌日返還の約束に反し6ヶ月間にわたり使用を継続しての本件事故はY車の運行は専らWが支配していて、Yは運行を指示、制御し得る立場になく運行利益も帰属しないとYの運行供用者責任を否認した ⑩Zの父が所有する車両をYが運転し横転されルーフに乗っていたAが転落して死亡した事案でZはYに対し本件車両の使用を黙示に承諾していたと認められるとして他車運転危険特約に基づく保険金請求を認容した ⑪オーディオ設置を依頼され預かった被告車両のエンジンが始動しない故障により被告に引き取りを拒否されて原告会社が賃借する駐車場に被告車を放置は本件土地の明渡しを認め、明渡し済みまで日額100円で保管料損害金を認定した ⑫停止中のX乗用車にY乗用車の追突は事故前後の架電状況からもXとYの通謀又はこれに準じる何らかの協議が両者間でされていたとXとYが意を通じて生じさせた故意事故を認定し請求を棄却した ⑬X会社経営のホテルの全焼は廃業の可能性も考えられる経営状態等から実質的経営者Zには失火による火災を偽装して保険金請求をする動機が十分にあったとZらの故意放火を認定し請求を棄却した

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