生涯をかけて詠いつづけた万太郎俳句には、戯曲・小説家としての栄誉とはうらはらに、人生流寓の深い孤独と歎かいが底に流れている。その陰翳たゆたう俳句表現から交友について、現「春灯」主宰者が回想を織り混ぜて語る27篇。