IT関連企業社長殺害現場に残された1体の鳴子こけし。事件の数日前に死亡した女性の部屋から5体の同型こけしが盗まれていたことが判明する。「SLやまぐち号」の撮影に徳佐駅を訪れた30歳の女性カメラマン、大手自動車会社新入社員、51歳の一発屋の男性歌手。連続殺人の現場には、必ずこけしが残されていた。残るはあと1体。十津川警部は犯人を追い、京都に向かう。長編トラベルミステリー。