ミャンマーでは昔から、ゾウと人とが協力して林業を営んできました。貿易会社の社員としてミャンマーに赴いたイギリス人のウィリアムズは、そこでゾウ使いやゾウと一緒に仕事をすることになり、やがて、とびきり頭がよくて勇敢なゾウ、バンドゥーラに出会います。ウィリアムズとバンドゥーラは、かたい信頼の絆で結ばれ、その後、戦火をのがれてジャングルを超える困難な旅を共に成し遂げることになります。作者のグリルは、最年少(25歳)でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した画家。実際にミャンマーに取材して執筆にのぞんだ、力のこもった絵本です。今も不安な政情が続くミャンマーの人たちや動物たちへの思いがこもった作品です。