佐渡金山をユネスコ世界遺産に登録すべく、国・自治体をあげた取り組みが加速している。しかし、そこが古から過酷な労働の場であること、とりわけ戦時の朝鮮人が苦しんだ「負の歴史」を否定する声がその伝統賛美を後押ししている。埋もれかけた貴重な史料や戦後の証言から、鉱山に生きた人たちの苦しみを活写する。