• 著者㈱自動車保険ジャーナル

労務事情 2022.8.25 No.2116

1.中心性頸髄損傷から自賠責9級排尿障害を残す43歳男子の本件事故と排尿障害との因果関係を否認し脊柱運動障害の残存も認められないとして12級頸部痛等を認定した 2.75歳男子主張の本件事故と左大腿骨頭壊死症との因果関係を認め10級11号左股関節機能障害を認定し、臼蓋形成不全と相まって変形性股関節症が進展し左股関節の症状が発症したと3割の素因減額を適用した 3.46歳女子の自賠責5級2号認定の後遺障害は本件事故による頸椎椎間板ヘルニア及び頸髄損傷は認められず事故後も約42%の収入額を確保している等から7級後遺障害を認定し頸椎症性脊髄症により6割の素因減額を適用した 4.72歳男子主張の右膝人工関節置換術による8級7号右膝関節用廃及び10級8号右下肢短縮等の併合6級後遺障害を右下肢短縮を含めて10級11号右膝関節機能障害と認め、自賠責同様併合10級後遺障害を認定した 5.38歳男子主張の非骨傷性頸髄損傷による7級4号四肢麻痺等の併合5級後遺障害は神経学的所見等に異常は認められない等から本件事故での非骨傷性頸髄損傷の発症を否認し自賠責同様併合14級左上下肢痺れ等を認定した 6.男子原告を線維筋痛症と診断した医師はガイドラインを適切に当てはめたものとはいい難い等から本件事故において受傷機転があったとは認められないと線維筋痛症の発症と本件事故との因果関係を否認した 7.22歳男子の自賠責12級6号左手関節機能障害等併合12級認定の後遺障害を否認し、後遺障害等級には該当しないが左手関節の可動域制限が一定程度残存していると後遺障害慰謝料100万円を認定した 8.原付自転車で走行中に被告自転車に接触され転倒した44歳女子原告主張の11級7号頸椎変形、同第12胸椎くさび形変形、12級13号腰痛等の併合10級後遺障害を否認し14級9号腰痛・臀部痛を認定した 9.タクシー運転中の57歳男子X主張の急ブレーキにより受けた衝撃は通常のブレーキで生じる程度のものでボウリング大会に出場等からも本件非接触事故での左肩腱板断裂等の傷害を否認した 10.タクシー乗車中に軽微接触され頸椎捻挫等から自賠責14級9号認定を受ける40歳代男子は1年間もの通院治療を経ても自覚症状が不変で心因性の症状が疑われる等から本件事故による受傷を否認し後遺障害の残存も否認した 11.バス停留所付近の歩道で佇立中に所持するバッグが被告バスに接触された原告兼業主婦主張の左肩腱板断裂を否認し左肩関節捻挫等を認め、就労制限ない等から休業損害を否認した 12.右ドアミラー同士の軽微接触で助手席同乗中の21歳男子原告主張の頸椎捻挫及び腰椎捻挫はドアミラーに加わった衝撃自体が強度でない上、原告に受傷するほどの衝撃が加わったとは認められないと本件事故による受傷を否認した 13.交差点先で車線が狭まる道路で左側から追越中に転倒し並走中の被告大型貨物車に轢過されたA自動二輪車がガードレールに衝突して被告車側に倒れ込むことまで予見すべきとは認められないと被告車の過失を否認した 14.歩道上を自転車で走行中に被告自動車が路外に左折進入してきたため転倒し受傷したとする27歳男子原告の供述は事故が真正なものであることを強く疑わせ、過去に10回の交通事故による金員受領等からも故意事故と認定した

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