• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2117 2022.9.8

1.11歳男子主張の12級脳脊髄液減少症及び同頭部外貌醜状による後遺障害の残存を否認し自賠責同様14級頸部痛等を認めセンサス男女計全年齢平均を基礎収入に67歳まで5%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 2.71歳女子の自賠責9級認定の顔面瘢痕は傷跡の残存が認められないと否認し同10級左母指機能障害等の併合9級を認めセンサス女性学歴計70歳以上平均を基礎収入に9年間35%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 3.自賠責12級14号後頭部外貌醜状及び同12級13号脳挫傷痕から併合11級を残す4歳女児の後遺障害逸失利益を労働能力に影響を与えるものとは認められないと否認した 4.41歳男子主張の右頸部痛等を他覚的所見に裏付けられた証明可能な神経症状として12級13号認定し、既往症の頸椎椎間板ヘルニアは経年変性の域を超える病的なものと5割の素因減額を適用した 5.73歳男子Aが自転車搭乗中に被告乗用車に衝突され外傷性脳出血疑い等の傷害を負い約2ヶ月後に誤嚥性肺炎で死亡は内科的な要因の可能性が十分あるとし本件事故との因果関係を否認した 6.事故後増収の36歳男子主張の10級10号右肩関節機能障害は器質的損傷があったとは考えにくいと12級13号右肩痛を認定し職場も負担を軽減する配慮等から10年間9%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認めた 7.60歳代女子主張の12級腰部から右大腿部痛及び14級頸部痛から右上肢のしびれ等は本件事故以前から既に存在していた症状として本件事故による後遺障害の残存を否認した 8.原告車の屋根に上がって作業中の23歳男子原告が転落して受傷は対向被告車の接触によるものと認め、センサス男性学歴計同年齢平均を基礎収入に事故から77日間100%、以降89日間50%の労働能力喪失で休業損害を認定した 9.乗用車で停止中に側道から右折進入してきた被告乗用車に衝突された男子原告の治療期間を事故後約3ヶ月間と認定し、事故当日病院を受診せず翌日仕事に従事している等から休業損害の発生を否認した 10.制限速度50㌔㍍の信号交差点を右折中に時速140~150㌔㍍で直進進入してきた対向Y自動二輪車に衝突された原告軽自動車にY車が高速度で進行してくることを予見し回避することは困難であると25%の過失を認定した 11.合図と同時に車線変更した被告乗用車に衝突された原告乗用車に車載テレビ受信中を考慮して1割の過失を認定した 12.乗用車で走行中に中央線を越えて進入してきた対向Y軽乗用車のドアミラーに接触された夫婦で多数の保険金請求歴のある女子Xの故意による事故招致を否認し、直ちに人身事故を生じさせる事故態様とは認められないとXらの受傷を否認した 13.店舗駐車場内を歩行中に後退してきた被告乗用車に接触されて受傷したと主張する原告親子らの供述は信用できず、過去の多数回の交通事故歴の説明を避けている等からも原告の故意事故を認定し請求を棄却した 14.時価額1,480万円主張の希少な外国製原告車両は一般的な中古市場の形成は認められず、入手から約13年が経過等から取得時の約3分の1に当たる200万円を時価額を認定した 15.原告乗用車が自宅車庫に駐車しようとして自宅付近のガードレール等に接触して損傷したとの車両保険金請求は原告主張の事故態様で損傷が発生したと認めることは困難である等とし請求を棄却した

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