西アジア考古学のパイオニアの一人で、トルコのカマン・カレホユック遺跡を40年近く掘り下げ、日本人の手による初めての「文化編年」(歴史のものさし)構築を目指す大村幸弘アナトリア考古学研究所所長。近年では世界最古の鉄と考えられる鉄塊を発見し、世界の鉄の歴史の常識を覆すかもしれない大発見ともいわれている。大村所長はなぜ考古学の道に入り、遠いトルコの大地へ向かったのか……。トルコでヒッタイトの遺跡に出会い、歴史系長編少女漫画の傑作として読み継がれる名作『天は赤い河のほとり』を生み出した漫画家の篠原千絵さんが今回は読者の「代表質問者」として、大村所長の半生だけでなく、研究対象であるヒッタイト帝国や「ヒッタイトと鉄」の謎、ミタンニ王国の謎にせまっていく。