添い遂げる夫(つま)は、貴方しかない。だが――日織(ひおり)は、女の身であることを明かし、皇尊(すめらみこと)として龍に認められた。しかし世継ぎを残すために、はやく夫を迎えるよう進言する者が現れる。一方、御位を争った宿敵不津王(ふつおう)が、その座を狙い動き出す。左(さ)の大臣(おとど)・小勢乙名(こせの・おとな)が彼を推すのは何故……。日織は信頼できる臣下もなく疲弊するなか、唯一心の支えである悠花(はるはな)の秘密を公にし、添い遂げたいと思うのだが、最愛ゆえに悠花が下した決断とは。
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