• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2119 2022.10.13

1.最高裁は被害者の有する直接請求権の額と労災保険給付を行って国に移転した直接請求権の額の合計額が自賠責保険金額を超える場合であっても自賠責保険会社が国に対してした損害賠償額の支払は有効な弁済に当たると認定した 2.原付自転車で走行中に対向右折乗用車に衝突された50歳代男子主張のPTSDの発症を否認し、12級7号左股関節機能障害も認められないとして本件事故による後遺障害の残存を否認した 3.積荷を支えていた際にフォークリフトに衝突された64歳男子主張の7級4号PTSDは本件事故の再体験及び回避行動認められず、覚醒亢進症状も事故約7ヶ月経過後等から本件事故による発症を否認した 4.玉突き事故の3台目に停止中の21歳男子の整骨院治療費はエアバッグが作動せず衝撃の程度は大きかったとは認め難く、医師の指示を受けていない等からも必要性・相当性に疑問があると5割の範囲で整骨院治療費を認定した 5.X貨物車で走行中に並走するY自動二輪車に衝突された46歳男子X主張の14級9号頸部痛及び左膝痛等の残存はXの身体に大きな衝撃が加わったとは考えにくい等から本件事故による後遺障害の残存を否認した 6.49歳男子トラック運送業の自賠責14級9号認定の左鎖骨部痛等を12級13号認定し10年間14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認めた 7.女子原告の労災12級認定の左上肢痛等を事故後約10ヶ月で症状固定とし神経学的所見及び画像所見に明らかな異常所見は認められないと14級9号認定した 8.50歳代女子主張の12級7号左膝関節機能障害及び12級13号左膝痛の症状は変形性膝関節症の進行であることが強く窺われると本件事故による左膝の受傷を否認した 9.14級9号右足関節痛等を残す39歳男子求職中の後遺障害逸失利益を本件事故当時無職で稼働歴が判然としない等から症状固定後2年間は収入を得る見込みがなかったと3年間5%の労働能力喪失で認定した 10.自賠責14級9号頸部痛を残す64歳男子会社員の後遺障害逸失利益を当初の2年間は逸失利益が生じていないと事故時年収を基礎収入に3年間5%の労働能力喪失で認定した 11.停車中に被告乗用車に軽微接触された男子原告主張の頸椎捻挫は身体に加わった衝撃は極めて軽微で本件事故の通院日が前事故の通院日と重複している上、他覚所見が認められない等から本件事故による受傷を否認した 12.時速130㌔㍍走行の対向直進被告乗用車に衝突された定員2名に3名乗車して右折中のV乗用車の過失を30%と認め、助手席足元にシートベルトせず座っていたV車同乗のA固有の過失を15%と認定した 13.路肩停車後に急発進して原告大型貨物車に衝突した男子Yにはてんかん発作の予兆を認識も再度Y車を発進させた点に不注意があり、Yは過失により一時的に責任能力を欠く状態を招いたと不法行為責任を認定した 14.原付自転車で走行中に道路の凹凸部分にハンドルを取られ転倒したとの主張は本件凹凸はバス停に発着するバスの左後輪でできた窪みと考えられバランスを崩して転倒するとは考え難いと被告市の本件道路の管理瑕疵を否認した

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