大都市江戸では食べ物商売が大繁盛。一大マーケットはどのように成り立っていたのだろう。また、武士の日記や将軍家の記録から日々の献立を検討。何が食卓にのぼり、タブーは何だったのか。医食同源思想、飢饉時の対応、アイヌ・琉球の多様な食まで、江戸期の食文化を、列島の空間的広がりのなかで大きく捉えた好著。伊豆諸島を採り上げた「島の食生活」を増補。