隋唐時代、政治・社会は仏教に対していかに関わり、仏教はどのように変容したのか。先行研究の弱点を衝き、鋭敏な発想と精緻な論証、文物を含む多彩な史料によって、ビビッドに、そしてスリリングに展開される諸論考は、通説を改め、隋唐時代そのもののイメージを刷新する。
【目次】
Ⅰ
文物に現れた北朝隋唐の仏教
天寿国と重興仏法の菩薩天子と
魏徴撰の李密墓誌銘――石刻と文集との間
Ⅱ
法琳の事跡にみる唐初の仏教・道教と国家
唐中期の仏教と国家
唐代における僧尼拝君親の断行と撤回
Ⅲ
嵩岳少林寺碑考
玄秘塔碑考
初出一覧
あとがき
人名索引
事項索引