• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2120 2022.10.27

1.56歳男子主張の9級10号脳脊髄液漏出症は脳脊髄液の漏出を裏付ける異常所見は認められず起立性頭痛の発症もない他ブラッドパッチの効果も限定的等から否認し14級9号頸部痛等を認定した 2.自賠責14級9号認定の頸部痛及び両上肢しびれ等を残す57歳男子は本件事故により脊髄が圧迫され頸椎症性脊髄症の急性増悪又は中心性脊髄損傷疑いの脊髄症状が生じたと事故との因果関係を認め12級13号後遺障害を認定した 3.事故後増収しているフルタイム就労の29歳兼業主婦主張の8級7号右膝動揺関節を否認し自賠責同様10級11号右膝関節機能障害を認め事故翌年の実収入を基礎収入に67歳まで20%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 4.糖尿病等の既往症を有する63歳男子無職主張の2級1号視力低下は外傷を原因とするとは考えにくいと本件事故との因果関係を否認し、賃金収入を得る蓋然性は認められないと後遺障害逸失利益の発生を否認した 5.助手席同乗中にセンターラインオーバーの被告乗用車に衝突され横転した30歳代女子主張の7級4号PTSDは衝撃は強くなく生命の危機はなかったと14級非器質性精神障害を認定し10年間5%の労働能力喪失で逸失利益を認めた 6.路上で佇立中にY乗用車の左後輪に右足を轢過されたとする男子Xは小指以外の4指に傷害は生じておらず疼痛すらなかった等からXの右足がY車の左後輪に轢過されたとは考え難いと本件事故の発生を否認した 7.乗用車で駐車中に後退してきたY乗用車に衝突された女子X主張の頸椎捻挫等は根拠となる証拠は信用性や証明力に疑問がある上、本件事故とは別の要因により痛みを感じている可能性等からも本件事故による受傷を否認した 8.店舗駐車場で停車中に後退してきた被告貨物車に衝突された女子原告主張の頸椎捻挫等の症状は原告の供述の信用性は低い等から本件事故による原告の受傷を否認した 9.乗用車を駐車中に後方から後退してきた被告乗用車に衝突された男子原告主張の14級9号頸項部痛及び同腰部痛は衝撃は軽微で外傷性の所見も一切なく症状は専ら原告の主訴に基づく等から本件事故による受傷を否認した 10.丁字路交差点を右折後に路外施設に右折進入する際、後続の速度超過Y乗用車に衝突されたX乗用車の過失を55%と認定した 11.被告の本件事故時の被告車の使用は一時的な使用とはいえず本件他車運転特約の常時使用する車両に該当する上、使用者の業務のために被告車を運転中に本件事故を発生させたと原告の乙損保に対する直接請求権を否認した 12.店舗地下駐車場坂道を下ったところで原告乗用車のフロントスポイラー下部等を損傷したとの主張は本件事故が発生したと認めることはできないと否認し、本件坂道の設置の瑕疵も否認した 13.Bの運転する自動二輪車に同乗しガードパイプ等に衝突して死亡した27歳男子AはBの飲酒状況を認識していた上、B車に同乗することを思いとどまることは容易であった等からAの重過失を認め保険免責を認定した 14.被保険車両を運転中の男子Xが落としたタバコを拾おうとして運転操作を誤り標識支柱に衝突して損傷したとする本件事故はXが保険金を得る目的で敢えて生じさせた故意事故と認定し保険金請求を棄却した

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