現代を表すキーワード-「国際化」と「情報化」。本来これらの進展は世界に明るい展望をもたらすはずなのに、現実には逆説的な状況が目立つ。情報化社会の進度によって逆に国際間の知的格差は拡大し、摩擦係数は増大している。本書は文明のダイナミックスという分析視角からこれらのキーワードを種々の切り口で解き明かし、意味内容すら明確でないうちに事態が先走ってしまった現状に一石を投じる。