日本の幻想文学は神話、説話に始まっていた。欧米の幻想文学に通じる著者が日本に目を転じ、1300年にわたる"オカルト文学"の意味と価値を問う。小野小町伝説、八犬伝、空海から上田秋成、安藤昌益まで、有名作品のみならず、うずもれた名作・著者にまで言及し、妖しくも恐ろしい日本文学の隠された潮流をときおこした。かつてない荒俣流『日本オカルト文学』ガイド。