5世紀から10世紀にかけてローマ系、ゲルマン系、アイルランド系諸民族の社会と文化の融合が中世西欧世界を成立させた。本書は中世的心性や文化の形成、庶民レベルにおける信仰生活の形態、王国統治の原理と構造および社会集団のありよう、流通と生産のメカニズムといったテーマについて最新の社会史的研究成果をふまえ考察する。