『営業の正解』というタイトルを見て、違和感を抱く人もいるかもしれません。
「営業に正解などない」
「営業は属人的なもの」
「営業が100人いたら、100通りのやり方があっていい」
そう教えられ、その考えに染まってしまっている人にとっては、今まで信じていた常識が根底からくつがえされてしまうからです。
実は、業種・業界を超えて「できる営業」に共通する成功特性があります。それが“営業の正解”です。逆に、「できない営業」に共通する失敗特性(悪い癖)もあります。それは営業の不正解 = 間違いです。
この本は、1000人以上のトップセールスにヒアリングを行い、そのノウハウを標準化・見える化して見えてきた、共通する成功特性 = “営業の正解”のエッセンスを48にまとめたものです。「できる営業」と「できない営業」 のよくあるパターンを対比させながら、営業の悩みに答える形で正解を導き出します。
また、豊富な事例や分析例を各項目の中に織り込みます。例えば、IT、自動車、保険、医薬、旅行、行政営業、機械、部品、建築、住宅、飲料、人材派遣、事務機器、飲食チェーン、総合物流などです。
これから「できる営業」を目指す人は、まず「初級編」から見てください。
実績を上げていてレベルアップを目指す人は「中級編」。
すでに「できる営業」として評価されて、部下の指導や将来的なマネジメントを目指す人は「上級編」をご覧ください。
さらにその上の科学的な営業を目指す人には、「トップ・オブ・トップ編」も用意しています。
読者のみなさまが、この本をきっかけに、「正解がないと誤解されている営業」についてもっと深く考え、さらにステップアップされることをお祈りしております。
(以上、「はじめに」「第1章」より抜粋)