近くの書店で在庫を調べる
  • 著者牧野富太郎
  • 出版社中央公論新社
  • ISBN9784122073289
  • 発行2023年2月

随筆草木志

日本における植物分類学の祖・牧野富太郎の最初のエッセイ集。初刊は昭和11年(1936)。執筆時期は内容から察して明治(日露戦争前後)から昭和初期。牧野富太郎ならではの、軽妙洒脱な文体、気取らない表現、語り口で、植物の魅力を縦横に綴る。
以下、本文より。
「私は植物の愛人としてこの世に生れ来たように感じます。或いは草木の精かも知れんと自分で自分を疑います。ハハハハ、私は飯よりも女よりも好きなものは植物ですが然しその好きになった動機というものは実の所そこに何にもありません。つまり生れながらに好きであったのです。」
「私は来る年も来る年も左の手では貧乏と戦い右の手では学問と戦いました、その際そんなに貧乏していても一時もその学問と離れなく又そう気を腐らかさずに研究を続けて居れたのは植物がとても好きであったからです。気のクシャクシャした時でもこれに対するともう何もかも忘れて居ます。」
「私はまた草木に愛を持つことによって人間愛を養うことが出来得ると確信して疑わぬのである、もしも私が日蓮ほどの偉らい物であったなら、きっと私は草木を本尊とする宗教を樹立して見せることが出来ると思っている。」

>> 続きを表示

この本を借りた人が、最近借りている本

  • ムーミン谷の夏まつり
  • センス・オブ・ワンダー
  • ようやくカナダに行きまして
  • ハルメク2025年1月号
  • エンデュアランス号大漂流
  • 赤毛のアン
  • 日本女性の底力
  • 100分間で楽しむ名作小説 文鳥
  • 100分間で楽しむ名作小説 宇宙のみなしご
  • トランスジェンダー入門