本書では、オぺレーティングシステムはそれを利用する人および利用するプログラムに対して一定の機能を提供するものである、という基本事項をまず理解できるようにした。そのために、利用者の操作のための機能であるユーザインタフェースと、プログラムから使うための機能であるプログラミングインタフェースについて、第2章および第3章で説明した。理工系の情報関連学部および学科の学生向けのオペレーティングシステムの教科書として使用できる。さらに、企業の技術者の研修用や自習用の教科書としても役立つ。授業で用いる場合は、章の順番を入れ替えたりしてもよいだろう。また、オぺレーティングシステムの操作実習やプログラミング演習と組み合わせることにより、より教育効果をあげることができよう。