『墨汁一滴』に続き、新聞『日本』に連載(明35.5.5‐9.17)し、死の2日前まで書き続けた随筆集。不治の病にたおれた「病牀六尺」の世界で、果物や草花の写生を楽しむ一方、シッポク談議、子どもの教育論と話題は多岐にわたる。旺盛な好奇心が尽きることのない子規(1867‐1902)の姿には目をみはらされるばかりだ。