コロナ禍の影響がもっとも顕著だったのは、もともと貧困状態にあったひとり親家族(子づれシングル)だったが、その支援は十分には届いていない。本書では、日韓のひとり親家族の当事者へのインタビューを通じ、厳しい生活の現状を明らかにする。また日韓の支援制度と民間団体等の支援の比較を行ない、韓国でのひとり親のエンパワメント支援を柱とする具体的な取組みを紹介する。ひとり親当事者が自分の意思と選択によって自らの生活を構築でき、支援者もエンパワメントできるようになるための課題を示す。