「魔術」の伝統を現代によみがえらせる画期的な論にして、未来にむけた魔術論の決定版
魔術はあらゆる時代、あらゆる場所に見出せる。しかしこの二世紀のあいだに宗教と科学から魔術は周縁へと追いやられてしまった。合理性と客観性を追求した近代は、貧困や不平等、大量消費による資源枯渇、そして環境破壊や社会の危機に直面している。四万年以上の歴史のなかで、人類と世界との関係をあらためて解きほぐし、いまこそ構築すべき魔術・宗教・科学の関係をあきらかにする。なにものをも平等にあつかい、生のあるなしに関わらず、すべてのものとともに生きるという「魔術」が持つあたらしい可能性をみはるかす、壮大にして革新的な魔術論。