本書は、まず殺人や呪術に利用された毒を興味深く解説したのちに、現代の医薬品のルーツを、これらのいわば民族伝承薬の中に探り、薬理学についての平易な解説から始まって、抗生物質、生殖器・循環器・消化器系の医薬、鎮痛薬とトランキライザー、抗喘息薬、抗がん剤など、広範囲の医薬がつくられた歴史的展開について語っている。