出入りする客筋が悪いという噂が立ち、窮地に追い込まれてしまった一膳飯屋「なずな」。七夕が近づき、江戸は賑やかになるに反して、はるの悩みは深くなる……。そんな彼女に自信を取り戻させたい八兵衛は、実力がありながらも心が弱くて勝ちを拾えない相撲取りの金太郎を「なずな」に連れて来る──。行方知れずの兄は一体どこに? 気づいてしまった彦三郎への淡い想いは実るのか? 人気時代小説、いよいよ完結!