*** 5/12(金)リアル書店先行発売! ***
「ピザ」しかなかった国で、
「ピッツァ」を焼く――
本場ナポリの薫陶。
庶民のソウルフードを焼く誇り。
生地と窯に没頭する境地。
職人たちの生き様に、12年越しで迫った、
圧巻のノンフィクション。
何がやりたいのかわからない、と生きてきた私は、そっち側の人たちはきっと特別なのだと思っていた。だけど中村は、「やりたいこと」を一度失った人でもある。真っ暗な場所で、彼はただ、微かに振れた自分の心に従った。(略)さらには取材を重ねるうち、本書に登場する職人のほとんどが、そうした心の振れを見過ごさなかった人たちだと知った。出合いとは、はじめから運命的な顔をしているわけじゃない。逆に言えば、人は誰でも特別になれる、ということだ。(「あとがき」より)