本書は、大槻真一郎氏(1926-2016)がさまざまな専門誌に執筆した論考を、氏に長年師事した澤元亙氏が各テーマにそって編纂したものて?す。書名の錬金術はルネサンス期の医師・錬金術師であったパラケルススの思想からきています。副題の「自然か?示すサインを読み解く」ことを、全体をつらぬく大きなテーマとして据えられています。ここでいう自然とは、ホメオハ?シーによって使用するレメテ?ィの素材となるもの、つまり天然由来の自然物を指します。サインとは、形や皺や色や模様なと?、個々の自然物を種別化する指標のことて?す。このような自然物の特徴(sign)から、そこに秘められた効能・効力か?推論されます。こうした考え方は特徴表示説と呼ばれ、本書ではこの説に基つ?いて自然物の効能を読み解きます。
第?部では、36種類の基本レメディについて「マテリア・メディカ」を教材として、特徴表示説の視点から学んでいきます。第II部では、元素のレメディについて周期律表を用いて考察します。これは特徴表示説の拡張版とも言えるものです。
「付録」として収録したエッセーでは、特徴表示説にあまり親しみのない読者に向け、宇宙における元素・植物・人間という三者の共鳴・共振的な関係についての示唆が与えられ、生活の中て?実感を伴った理解か?深まるでしょう。
これからホメオパシーやアロマテラピーを学ばれる方、セラピストやホメオパスの方にとっても、基本に立ち返るために携えていただきたい一冊です。
【第I部 基本レメテ?ィの特徴表示】
1.トリカブト/2.吐酒石/3.アピス/4.硝酸銀/5.アルニカ/6.ヒ素/7.ベラドンナ/8.ブリオニア/9.炭酸カルシウム/10.キンセンカ/11.カンタリス/12.木炭/13.カモマイル/14.キナ皮 /15.モウセンゴケ/16.ゲルセミウムまたはカロライナ・ジャスミン/17.ヘパ・サルファ、硫化カルシウム/18.セイヨウオトギリソウ、オトギリソウ、ヒペリクム、ハイペリカム/19.イグナシア、イグナティウス豆/20.吐根、イペカクアンハ、イペカク/21.重クロム酸カリウム/22.ラケシス/23.イソツツジ/24.リコポディウム/25.燐酸マグネシウム/26.水銀/27.塩化ナトリウム、岩塩/28.ヌクス・ヴォミカ/29.燐、リン/30.セイヨウオキナグサ/31.蔦漆/32.ヘンルーダ/33.コウイカのイカ墨スミ/34.シリカ、二酸化珪素/35.スタフィサグリア /36.イオウ、サルファ
【第?部 元素レメディの特徴表示】
1.水素系列/(1)水(H2O)について (2)酸について (3)ヘリウム
2.炭素系列/(1)リチウム (2)炭素、または石墨 (3)窒素 (4)酸素(5)フッ素
3.珪素系列/(1)いわゆる第3系列について(2)ナトリウムとその化合物(3)マグネシウムとその化合物 :(a)マグネシウム(b)炭酸マグネシウム(c)塩化マグネシウム(d)燐酸マグネシウム(e)硫酸マグネシウム