本書の「第1部 基本文法」では、JavaScriptの文法と機能について、実際の利用方法を示しながら解説しています。また「第2部 ユースケース」では、小さなアプリケーションを例にあげながら、JavaScriptの現実の開発での使い方にも言及しています。
本書は、プログラミング言語のリファレンスのようにJavaScriptのすべての機能を解説してはいません。ECMAScript 2015以降の新しい書き方を中心に、既存のコードに頻出する古い書き方を含めて解説しています。
JavaScriptは激しく変化している言語です。このような変化に対応できる基礎を身に付けられるよう、単に書き方を解説するのではなく、プログラミングの現場で直面する問題を自分自身で解決するのに必要な調査方法についても焦点を当てています。
初版からの変更点を次に示します。
・ ECMAScriptの新しいバージョンであるES2020、ES2021、ES2022に対応した
・ 新しいECMAScriptの機能によって、使う必要がなくなった機能は非推奨へと変更した
・ 文字では想像しにくいビット演算、非同期処理などに図を追加した
・ PromiseとAsync Functionを非同期の処理の中心として書き直した
・ 一方で、エラーファーストコールバックは非同期処理としてはメインではなくなった
・ Array#includesという表記は、Private Classs Fields(#field)と記号が被るため廃止した
・ Node.jsでもECMAScript Modulesを使うようになり、CommonJSはメインではなくなった
・ Node.jsが12から18までアップデートし、npmは6から9までアップデート、各種ライブラリも最新にアップデートした
・ 読者からのフィードバックを受けて、全体をよりわかりやすく読みやすくなるように書き直した