栄光の都に迫る敵軍に、エジプト部隊は恐慌を来し遁走した。『災厄の書』の譚りおろしはまにあうのか。奴隷アイユーブは毎夜、語り部の許に通い続ける。記憶と異界を交差しながら譚りつむがれる年代記。「暴虐の魔王が征伐される。だが地下阿房宮の夢はとどまらない-」。闇から生まれた物語は呪詛を胎み、術計は独走し、尋常ならざる事態が出来する!書物はナポレオンの野望を打ち砕くのか??怒涛の物語、第三部完結篇。