• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2133

①39歳女子主張の5級高次脳機能障害はWHOの軽度外傷性脳損傷の診断基準に該当せず脳の器質的損傷を裏付ける画像所見も認められない等から否認し本件事故による後遺障害の残存も否認して事故後約1年8ヶ月で症状固定と認定した ②20歳代女子の本件事故と精神科治療との因果関係を認めメンタルクリニックの所見には「心的外傷後ストレス障害」等の記載がある等から自賠責同様12級13号非器質性精神障害を認定し3割の素因減額を適用した ③自賠責同様11級7号脊柱変形等を残す事故時アルバイトの30歳代男子の後遺障害逸失利益を現勤務会社の9ヶ月勤務収入を基礎収入に10年間14%の労働能力喪失で認定した ④47歳男子主張の10級10号右肘関節機能障害及び14級9号右頸部痛等の併合10級後遺障害は右肘関節可動域が2分の1以下に制限されていると認められず頸部痛の原因となる既存障害を有していた等から本件事故による後遺障害の残存を否認した ⑤60歳代男子主張の示談後の右下肢症状は事故約1ヶ月後に症状の訴え等から加齢性変化による症状の発生を認め、本件事故と右下肢症状との因果関係を否認した ⑥信号待ちで停車したY貨物車にVがあおり運転の抗議をしてトラブルとなりY車が発進した際に左足を轢過された34歳女子XはY車の直前を横切り右前方付近を歩行する相当危険な行為に及んだとXに5割の過失を認定した ⑦青信号交差点での制限速度時速50㌔㍍の3倍の速度で走行の直進A自動二輪車と対向右折Z貨物車の衝突でA二輪車の異常な高速度走行は予見困難で結果回避も困難であったと75%の過失を認定した ⑧夜間、道路歩行横断中に被告乗用車に衝突された原告に被告車が車両2台分程度接近しての直前横断の10%加重と歩行者を容易に発見する程の明るさがない状況から夜間修正の5%加重を認め合計35%の過失を認定した ⑨片側4車線道路の合流地点で第1車線を走行してきた原告乗用車が第1車線が消滅するのに伴い第2車線に車線変更しようとして第2車線を並進中の被告乗用車との衝突は原告乗用車の一方的過失と認定した ⑩右折のため停車中のX乗用車の左側を通過して前方で衝突したY乗用車とZ乗用車の破片によって生じたとするX車の損傷は物理法則からX車の方向に飛ぶことは考え難いと本件事故による損傷を否認した ⑪B会社のレンタカーを運転中にY乗用車に追突され自走不能になったことによるXに発生したB会社へのノン・オペレーション・チャージ支払債務は反射損害に当たると本件事故との因果関係を認めYに対する損害賠償請求権を認定した ⑫信号交差点を赤信号で進入してきたY運転のBレンタカーに衝突されたタクシー会社の保険金請求はB会社のブラックリストに登録されているYはB会社の承諾を得てB車両を運転していたとは認められないと請求を棄却した

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