「みんなの気持ちがわかるって、だれの気持ちもわからないことよ」大学生活最初の夏、故郷での同窓会に出席した里伽子と拓。しかし、東京に戻った途端、大波瀾勃発。拓の留守アパートに、泥酔した美女──津村知沙が眠っていたのだ! 緩やかに距離が縮まりつつあった二人の関係は何処へ。ティーン小説の鬼才が、十代の終わりと愛を瑞々しく描く。(解説 斜線堂有紀)