学校での端末活用が必須となった今、「デジタル・シティズンシップ」の考え方が急速に教育界に広まっています。「デジタル・シティズンシップ」とは、「デジタル技術の利用を通じて社会に積極的に関与し、参加する能力」のこと。本書の副題が「善きデジタル市民への学び」となっているのは、単なる善き使い手ではなく、「善きデジタル市民」を目指すデジタル・シティズンシップ教育の本質を示しています。
本書では、?メディアバランスとウェルビーイング、②プライバシー・セキュリティ、③デジタル足あととアイデンティティ、④対人関係とコミュニケーション、⑤ネットいじめ・オンライントラブル、⑥ニュース・メディアリテラシーの6つの領域で実践事例を紹介し、デジタル・シティズンシップ教育の具体的な指導案、ワークシートを提案しています。
実践は、小学校・中学校・高校10事例、特別支援学校3事例を掲載。特別支援学校を対象とした「デジタル・シティズンシップ」の指導案の提案は今までにないものです。本書は、日本のデジタル・シティズンシップ教育を牽引する指導案集として教育現場に寄与することを目指しています。
実践13事例 【 】は対象学年
1 メディアバランスってなんだろう?!【小学校低学年】
2 メディアの見方を考えよう【小学校低・中学年】
3 情報の確かさを見極めよう【小学校中学年】
4 著作物は誰のもの?【小学校中学年】
5 わたしたちのデジタル足あと【小学校高学年】
6 ネットいじめに立ち向かう【小学校高学年、中学生】
7 みんなにとって気持ちのよい使い方って?【小学校高学年、中学生、高校生】
8 ソーシャルメディアとデジタル足あと【中学生】
9 45億人の目と足あと【中学生】
10 刑を終えて出所した人の人権とメディアリテラシー【中学生】
11 iPadを味方にしよう~親子ICT教室の取り組み~【知的障害特別支援学校 中学部】
12 著作権・肖像権から自分の行動を考えよう【知的障害特別支援学校 中学部】
13 何を話していいのかな【知的障害特別支援学校 中学部】