• 著者ベンジャミン・アリーレ・サエンス 川副智子
  • 出版社小学館
  • ISBN9784093567442
  • 発行2023年8月

アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

米国発、LGBTQ+青春小説の金字塔!

1987年の夏、メキシコとの国境に近い町エルパソ。両親と暮らすメキシコ系の15歳の少年アリことアリストートルは、自分にも家族にもまわりの世界に対しても、正体のわからない違和感と苛立ちを覚えていた。そんなある日、苦手な水泳の練習のために訪れたプールで、同い年のメキシコ系の少年ダンテと出会い、泳ぎを教えてもらうことに。独特の感性も臆さず、屈託なく自分をストレートにぶつけてくるダンテと、お互いの愛情を素直に表現し合う彼の家族に驚きつつも、アリは彼らに惹かれ、友情を育んでいく。そしてさまざまな「事件」や「別れ」を通して、アリはダンテとともに「宇宙の秘密」ーーこの世の真実に気づいていく…。
ラムダ賞、ストーンウォール賞他数々の文学賞を受賞、タイム誌の選ぶオールタイムベスト100冊(YA部門)選出、2023年9月には全米映画公開。十代から親世代まで、すべての人に今だからこそ読んでほしい、限りなく美しく瑞々しいLGBTQ+青春小説の金字塔!

【編集担当からのおすすめ情報】
本作がアメリカで最初に刊行されたのは2012年。YA小説と位置づけられますが、主人公アリとダンテだけでなく、彼らの両親の成長も丁寧に描き、世代を超えて広く読まれてきました。90万部を超えるベストセラー(2023年春現在)となり、YA小説、LGBTQ+小説の定番として現在も読み続けられている名作です。2021年に刊行された続編もNYタイムズベストセラーリスト1位となり、今年9月に映画版が全米で公開されるなど、今もなお大きな話題を振りまいています。
本国での出版から10年以上経った今、邦訳出版が叶いました。日本では今も法的に同性婚が認められていません。制度が十分とも、差別が無くなったとも言えません。それでも年々LGBTQ+に対する意識、特に若い世代の意識は変わってきています。そんな中で、本書が読まれた方の中に小さくても何らかの変化をもたらしてくれることを願ってやみません。

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