江戸時代、押し寄せる伊勢詣での旅人で沸く伊勢国・松坂。木綿問屋の女将・りくは夫の亥右衛門宛の恋文を見つけて、凍りつく。一方、送り主の遊女・伽羅丸は、りくに替わって妻の座を奪う日が訪れるようにと願をかけていた。そして二人の女が出会う時、運命が急転する-。女の生と性を描き続けた著者による最後の長篇小説。
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