• 著者㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2136 2023.6.22

1.25歳男子Xの自賠責5級2号高次脳機能障害は本件事故前後で生活状況に大きな変化は認められず社会行動能力が相当程度に喪失したとも認められないと7級4号を認定した 2.脚立から転落し自賠責11級7号脊柱変形を残す72歳男子塗装業自営は減収したとは認められず脊柱変形が労働能力を減少させたとも認められないと後遺障害逸失利益の発生を否認した 3.乗用車後部座席に同乗して停車中にY貨物車に追突された71歳女子主張の左広範囲腱板断裂の受傷は事故後に左肩の痛みの訴えなく、本件事故以外に受傷した可能性があった等からも本件事故による受傷を否認した 4.63歳男子主張の頸部痛、腰部痛、めまい等による併合11級後遺障害を否認し自賠責同様併合14級頸部痛等を認定し症状固定日から5年の期間に原告に就労の蓋然性があったとはいい難いと後遺障害逸失利益の発生を否認した 5.乗用車を運転中に被告乗用車に接触された男子原告の治療期間を約6ヶ月と認め、ほぼ連日にわたる治療の相当性は認め難いと因果関係のある治療費等を7割と認定し、外力が大きかったとは評価できないと後遺障害の残存を否認した 6.乗用車で渋滞走行中に車線変更乗用車に衝突された44歳男子主張の頸椎捻挫及び腰椎捻挫は時速10㌔㍍程度の軽微な衝突で症状の経過が一般的な経過と整合しない等から本件事故による受傷を否認した 7.39歳男子主張の腰部痛等の後遺障害は他覚所見があるとはいえないと12級13号を否認し、既往症との判別が困難な上、自覚症状の信憑性が低い等から14級9号後遺障害の残存も否認して請求を棄却した 8.F整骨院の営業時間外に約3ヶ月間通院したとする男子原告が午後9時以降に通院したという事実を共済担当者に伝えなかったのは通院した事実が存在しなかったからと継続的なF整骨院への通院を否認した 9.深夜、閉店後の駐車場内でのX歩行者とY自動車の衝突はXが横臥していたところをY車に轢過されたと事故態様を認め、駐車場内は照明が点灯しておらず真っ暗な状況であった等からもXの過失を5割と認定した 10.先行する被告乗用車が転回してきて衝突された原告自動二輪車には車間距離不保持の過失の他、自ら被告車に巻き込まれるような適切ではない回避行動から3割の過失を認定した 11.第1車線を走行中に第2車線から合図なく車線変更してきた被告貨物車との衝突を回避しようとハンドルを左に切ってガードレールに衝突した原告貨物車の過失は軽度の前方不注視にとどまると1割の過失を認定した 12.被告Z修理工場の代車を使用していたにもかかわらずレンタカーを借りていたとする被告Yのレンタカー費用保険金請求は被告らが共謀して保険金の搾取を企てたと被告らの共同不法行為を認め、甲損保の調査費用等の請求を認容した 13.高速道路走行中に原告大型貨物車のプロペラシャフトが脱落して損傷した本件事故の原因は12ヶ月点検を行った被告会社従業員のボルトのナットの締め付けが不十分であったと注意義務違反を認め被告会社の不法行為責任を認定した 14.ん2tm3c4お4r未明の山道を原告乗用車で走行中にカーブで滑走し岩壁等に衝突し損傷したとする車両保険金等請求は高速度で走行する危険性を認識認容しつつ敢えて危険を冒す行為に及んだと原告の「重大な過失」を認定し請求を棄却した

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